「自分らしさってなんだ？」人の温かみと成長を描く「ばらかもん」《漫画感想》
久々の漫画紹介は今回は世間知らずで、子供っぽい イケメン書道家「半田清舟」が田舎の島で島民達と触れ合いながら成長していく作品「ばらかもん」を紹介します。
「ばらかもん」が書道の話って知っている人はどれだけいるのでしょう？
表題の「ばらかもん」は、五島列島方言で「元気者」という意味です。
そのタイトルの通り、読んでいて元気になる作品です。
ずっと紹介したかった超面白い作品です。
漫画紹介
作者 ヨシノサツキ
出版社 スクウェア・エニックス
掲載誌 ガンガンパワード
ガンガンONLINE
月刊少年ガンガン
レーベル ガンガンコミックスONLINE
発表号 ガンガンパワード：2008年4月号・10月号・2009年4月号
ガンガンONLINE：2009年2月21日 - 連載中
月刊少年ガンガン：2014年8月号 - 連載中
巻数 既刊15巻（2017年6月12日現在）
あらすじ
書道家の半田清舟は、ある受賞パーティーで自作を酷評した書道展示館の館長を感情に任せて殴りつけてしまう。
見かねた父親は半田に「（自分の）人間として欠けている部分」を見つけさせるため、彼を自然豊かな五島へと送り込む。
内心では反省する気のない半田だったが、天真爛漫少女・琴石なるをはじめとする個性的な島民達と出会い、少しずつ心を動かされる。
都会の温室で育った半田は耐性の無い田舎の環境や島独特の人間関係に戸惑いながらも、島民たちに助けられ励まされ挫折を繰り返しながら新たな書の境地を拓いていく。
初めて出会った自然の世界やお互いに助け合う気持ち、それは型に嵌っていた半田の書、そして半田自身の心も少しずつ成長させていた。
「ばらかもん」をおすすめする理由
温かい人間関係
父親から五島に送られてしまった半田。
島に滞在することになった半田の家にはなぜか村の子供たちが。
最初からずけずけと突っ込んでくる琴石なるを筆頭に田舎のパワーあふれる子供たちと毎日のように戯れていることで、最初は余所者に邪険だった村民たちともなじみ始めます。
半田を「先生」と呼び慕う小学1年のなるとその友達陽菜、女子中学生の美和と珠子、そして大家の郷長の息子の男子高校生浩志を中心に温かでにぎやかな人間関係を築いていき、島での何でもない素晴らしい日常を構成していきます。
素晴らしいのは、島民たちが無理にやさしくしたりせずに自然のまま半田に接してくれること。
等身大の気持ちが一番素敵だと思います。
半田となる
パワフルで明るい小学一年生の女の子、琴石なるが本作のもう一人の主人公です。
彼女が初めての田舎暮らしで戸惑う半田を引っ張り回すことで半田は多くの新しい体験をします。
また半田は子供たちと同レベルで遊ぶこともあれば、時折見せる保護者のような思いやりが彼の成長を実感させてくれます。
ほのぼのとした関係性に癒されます。
心に響くメッセージ
人間の価値観に影響を受ける情景や経験はすぐ近くにあります。
しかし、それを見つけるためには何か新しいことに挑戦したり、ほかの人とともに楽しんだり、そんな違う視点が必要です。
この作品はたくさんの新しいものを何気ない日常、何気ない会話から得ることができます。
夕陽を見るために防波堤を上る
そんな体験をした清舟はいままで描かなかった「字」でそれを表現します。
平凡を打ち壊し、自分と他人を心を震わすそんな半田の字にも注目です。
最後に一言（感想など）
自分的にはどストライクの作品です。（よつばとが好きな人は絶対好き）
島民たちや子供たちとの触れ合いに癒されますし、時折、なるの言動や、子供だからこその思考に心打たれます。
ギャグタッチの作品でありながらメッセージ性も高く、得ることが多い作品ですし、なにも考えずに癒されたいときにもおすすめです。
一緒に半田の成長を見ていきましょう。
笑えるけど、それだけじゃない。みなさんも読んでみてはいかがでしょうか。
アニメ
全12話で放送されていました。はっきりいって超名作。
なるの声優を子役が務めていたのが印象的。
2期はむずかしーのかなー。
OPとEDがすばらしく、
とくにOPのSUPER BEAVER の「らしさ」は自分らしさとは？をテーマにした心に訴える名曲です。
ぜひご覧ください。
スピンオフ
半田の高校生時代を描いた作品。
なんとアニメ化しています。7巻完結済み
神MAD
おすすめ
感動ものだけどネタバレ注意！
