ゆがんだ社会に起こる少年犯罪に童顔刑事が立ち向かう「シバトラ」《漫画感想》
こんにちは。今回は少年犯罪にひめられた少年少女のSOS信号に主人公の童顔刑事「柴田竹虎」が立ち向かう「シバトラ」を紹介します。
とり上げられている事件の内容や犯人の心情をリアルに描いた現代への警鐘を伝える作品です。
「ボクができるのはそれでも君を信じることだけだよ。」
漫画情報
原作・原案など 安童夕馬
作画 朝基まさし
出版社 講談社
掲載誌 週刊少年マガジン発表期間 2007年2・3合併号 - 2009年46号
巻数 全15巻
あらすじ
少年係新米刑事の柴田竹虎は中学生にしか見えない外見の持ち主。しかし誰よりも正義感に厚く、心から非行少年の更生を信じている。
さまざまな事情から犯罪に走ってしまった、あるいは巻き込まれてしまった青少年を竹虎が全力で救っていく。
「シバトラ」をおすすめする理由
少年犯罪に立ち向かう主人公「柴田竹虎」
・超童顔警察官
制服を着ていない彼は3日に一回カツアゲされそうになるひ弱な中学生のような見た目
しかしその心の中には、「生活安全課少年係」で働くことを夢見ている。
リアルな現代の少年少女の抱く闇と心情を描く
少年少女たちの悪行はSOSの信号。
大人は見逃したり叱ったり罰したりするだけでなく、彼らがどんな問題を抱えているのか探り、その問題を解決しなければいけない。
彼らは、不安、寂しさ、重圧、妬み、憎しみ、怒り、....いろんな病を抱えている。
償い切れない罪を犯す前に大人が手を差し伸べてあげなけければならない。
万引きで竹虎につかまった少女「美月」。
彼女はお茶らけた態度を取り、竹虎のことを散々からかっていた。
しかし、それは父親から虐待を受けていた彼女からのSOS信号だった。
死者の手
竹虎にのみ見える「死者の手」。
これは死が迫っている人間にあらわれる。
↓万引きで捕まった美月に見えた死者の手
少年少女を決して見捨てない竹虎
竹虎は少年たちをけして見捨てたりはしません。
最後まで彼がどんなにボロボロになろうとも彼は少年少女たちを信じ続け、抱きしめる。
父親との心中をはかった美月を素手で包丁をつかんで助ける竹虎
生活安全課の係長に出された問題
”丸腰の警察官なんか 怖くもなんともないと思っている少年たちに どうやっていうことを聞かせるか"
に対する竹虎の答え。
彼はこれから「生活安全課少年係」に勤務し、少年少女と向き合っていく。
最後に一言(感想など)
ドラマから入った作品です。
しかし、ドラマは原作の少年犯罪のテイストはそのままに雰囲気はやわらかめのものとなっています。
原作とは結構違うので、別物として楽しめます。
実はこの原作者の人、かなりすごい人です。
ここにまとめ載ってますので↓
誰もが知ってるあの作品この作品、すべてこの人って知ってた? - NAVER まとめ
作画担当の朝基さんは最近「マイホームヒーロー」で話題になりました。
mattarimangasyoukai.hatenablog.jp
作品の感想ですが、「少年犯罪」に焦点を当てたリアルな現代を描いています。
そしてこの作品が描く犯罪は現在ではさらに拡大をしていますように思います。
インターネット犯罪や薬物、そして今ではSNSなどで情報を簡単に拡散できる時代です。
今の時代に竹虎のように少年少女の味方になれる人がどれだけいるのでしょうか?
いろいろと考えさせられた作品だと思います。
※「死者の手」というファンタジー要素がありますがあれはあくまで漫画のスパイスですので能力で問題解決などということはありません。
あくまで竹虎の行動が少年たちを救っていくのです。
追記:ドラマ
『シバトラ~童顔刑事・柴田竹虎~』でフジテレビから放映されていました。
あんまりドラマ見ないのですがリアルタイムで見ていた作品です。
主題歌の「あたらしい日々」 Every Little Thing がいい!