まったり綴るまんがのーと

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ジャンプ史上最高に面白い打ち切りファンタジー漫画「ダブルアーツ」≪漫画感想≫

[まとめ買い] ダブルアーツ(ジャンプコミックスDIGITAL)

 

こんにちは。今回は10年たった今でも根強い人気を持つファンタジー漫画「ダブルアーツ」を紹介します。「ニセコイ」の作者の古味直志先生の初連載作品です。

 

世界に蔓延る病気「トロイ」の治療を行うシスターのエルーと初めて見つかったトロイに感染しない不思議な少年キリの物語。

 

本当に好きだった。もう一回今の古味さんの力の状態で連載しねーかなー。

 

 

漫画紹介

作者 古味直志
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表号 2008年17号 - 41号
巻数 全3巻

 

あらすじ

未知の奇病「トロイ」が蔓延する世界で少女・エルーは、自らもトロイに感染しつつ、感染者の毒を吸引する巡回僧(シスター)として患者に治療を施し続けていた。

 

シスターの宿命として長く生きられないことを冷静に受け止めつつ、トロイの無くなる世界を夢見ていたが、帝国南西部にある街・タームでの治療の帰り、ついに彼女はトロイの発作を起こす。

 

エルーが死を覚悟したその時、絵描きの少年・キリが偶然彼女の手を取ったことで、エルーの発作は収まった。


そしてキリは、エルーに触れてもトロイに感染しないばかりか、エルーに触れている間は彼女の発作を止めることができるという特殊な体質を持っていた。シスター協会の指令を受けて、二人はキリの体質を解明するためにシスター協会本部へ向かうことになるが、シスター協会からその間は「一切手を離してはいけない」と言われる。

      

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ダブルアーツ」をおすすめする理由

登場人物

登場人物に個性とユーモアがある。漫画にはキャラの名前が強烈に残るものがあるけどそんな作品の一つです。

 

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キリ・ルチル

洋裁屋の息子。16歳。トロイに感染しないばかりか、トロイの感染者に触れると、その感染者の発作を止めることができる。

このほかに、他人と手を繋ぐことで手をつないだ全員の肉体機能を強化することもできる。キリはこの現象を「フレア」と呼んでいる。

他人の犠牲を許せない、心が強くやさしい少年。

手先がすさまじく器用なため、絵や洋裁、彫刻などを多彩にこなすが美的センスはいまいち。

 

エルレイン・フィガレット

通称「エル-」。幼い頃「トロイ」に感染したが、耐性が強く発病しなかったためシスターとなる。肉親を含む町中の人間をトロイによって失った過去を持つ。シスターの宿命を受け入れ、患者の治療を続けていたが限界を超え、発作が起きた時にキリと出会う。

 

スイ

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「武の民(ナギン)」の中でも数少ない「純血の武の民(クリアナギン)」の一人で、身体能力は非常に高い。「アヴィー」という愛称の鉄製のフープを武器にしている。

喧嘩好きで、普段から暴れられる機会を狙っている。

キリの幼馴染にして元カノ。なお恋愛観が崩壊しており、ただいま10股中。

 

ファラン・デンゼル

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キリたちが護衛を頼んだ男。武術家として知られ、その強さはスイを上回る。趣味はお子様ランチの旗やお面集め。

 

ルーシー・ゼズゥ

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11人のガゼルメンバーの一人で、ガゼルに所属する多数の暗殺者を統率している。武器は一切持たず、瞬間移動のように一瞬で間合いを詰めたり、手刀のみで相手の身体を斬り裂くなど、戦闘に関する実力はほかのガゼルとは一線を画している。キリの体質と「フレア」に多大なる興味を示す。

創りこまれたファンタジー設定

トロイ

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 正式名称は「透化病(とうかびょう)」。これまで10億人以上がトロイの犠牲になった。

 

既に感染している者への接触によって感染し、発症すると発作を起こして徐々に身体が透けて1分程度で消滅する。


トロイの治療法は、患者の体から毒を吸い出す「吸引(ドレイン)」と呼ばれるものである。女性の中には稀にトロイへの耐性が強い者が存在し、そのような女性がシスターとなり、患者の身体に直接触れることで患者の毒を自分の身体に吸引して病気の進行を抑える。しかし、吸引ではトロイを完治することはできず、完全な治療法は未だに確立されていない。

       

ガゼル

シスターの命を狙う謎の暗殺集団。

ガゼルを創設した11人は「ガゼルメンバー」と称され、ゼズゥのみ名前と顔が分かっている。

 

フレア

キリが持つ不思議な力で、キリに接触した人間の免疫力・治癒力・肉体機能を強化させることができる。手をつなぐなど、触れる人数が多ければ多いほどその力もより増大する。(二人なら2倍、5人なら5倍)「フレア」という名称はキリが名付けた。

 

ダブルアーツ(双戦舞)


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ファランが編み出したキリとエルーの二人一組の武術である。

ワルツ(ダンス)をベースとした戦い方で、元々ダンスの素養があるエルーと、フレアの力を持つキリが力をあわせることで無類の強さを発揮する。

 

3巻にて出てきたタイトル回収。

手をはなしてはいけないという作品の特性を生かした戦い方で当時は斬新だと思いました。

この戦闘スタート時のコマ大好きでした。

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恋愛要素

男性と女性が一切離れていないとこうなりますよね。

シャワーやお風呂のドタバタを見ているのも、戦闘時のふと目があった時の赤面も、

そして↓のエルーも好きでした。

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 最後に一言(感想など)

なんでダブルアーツは打ち切られたのか?

・よく言われていた理由として展開の遅さがあげられます。

シスター協会の本部を目指す話なのに、旅に出るのが2巻以降、それも隣町です。

室内や町中描写が多く、ファンタジー世界の良さが読者に伝わらなかったのだといわれています。

もっと展開を早くしていれば…

 

・脅威に対しての危機管理能力の低さ

トロイの脅威をだれよりも知っているはずのシスターがフードを被った程度で町中をボッチで歩いている。

 

今でもトロイの患者が大量にいるので、ガゼルに狙われていても、もっと迅速に協会本部を目指すべきでは?

 

などなど甘い点が多い。

コメディー要素はおもしろかったですが、真剣な点は態度のみでなく行動で迫力を出せばよくなったんじゃないでしょうか。

 

・時期が悪かった

ダブルアーツ」付近の人気作品を挙げると

と人気作品がジャンプにひしめいておりました。

これは時期が悪いとしかいい様がありません。

 

今なら…

感想

↑の理由を差し置いても好きな作品でした。

小学生とかにはまったりした展開は我慢できなかったんですかねー?

 

単行本も特有のこういうのがあって好きだった。

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連載が打ち切られたのは本当に残念。

「フレア」や「ガゼルメンバー」そして「トロイの謎」など多くの伏線を残して終わってしまったこの作品。

本当にもう一回、連載してほしい。

 

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次の大ヒット作品「ニセコイ」も完結済み。また紹介します。